六本木活性化プログラム

「アートやデザインなど 高感度な創造価値を発信する拠点」としての六本木。

都会の自然や文化、祭りやイベント風景、
六本木に生きる人々の表情や温もりが感じられる写真を募集致しました。
多数の応募を頂いた中から受賞作を写真家 立木義浩氏により選定頂き、
フォトコンテストの審査が終了しました。

たくさんのご応募ありがとうございました!
 

六本木商店街振興組合は、地域の美術館や大規模施設のオープンをきっかけに「アートとデザイン」をテーマとしたまちづくりに取り組んでいます。そこで「六本木 芸術散歩」のキャッチフレーズを掲げ、このまちを訪れる方がアート作品をめぐりながら、デザインセンスを感じられるために、ここ数年をかけて六本木交差点首都高速道路の側面に六本木商店街のロゴを掲げ、桁下にはデザイン照明の設置をしています。また以前より交差点付近にあった花壇や時計塔もデザインの見直しを行いました。イベントとしては、商店街の街路灯を利用してグラフィック作品をフラッグとして掲げる「六本木デザイナーナーズフラッグコンテスト」を実施しております。

そして、もうひとつのイベント事業である「六本木フォトコンテスト」も今回で11回目を迎え、このイベントの背景やまちとの関係、六本木の個性や特徴を掘り出す作品やそこで過ごす人々の表情やしぐさなどにまで迫った作品など、レベルの向上と共に応募者の方々の、このまちに対する愛着の高まりも感じられます。立木義浩先生にもそのような観点で選考いただき、今回入賞作品を展示する運びとなりました。年々認知度も増しファンも増え、地域のフォトコンテストとしては驚くほど広範囲の方々からご応募いただき、大変嬉しく思っております。

この写真展をご覧になられた方が、さらに六本木のまちに興味を持っていただき、まち歩きを楽しんでいただければ幸いです。そして私たちはこの六本木がさらに皆様に愛され、良い作品を生み出せる魅力的な舞台となれるように努力してまいります。 そしてこのフォトコンテストが、その様な表現の場となり得るよう今後も六本木のイベントのひとつとして続けていきたいと考えております。六本木フォトコンテスト写真展の実施にあたりご協力いただきました港区、六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、富士フイルム株式会社、そして富士フイルムイメージングシステムズ株式会社ならびに関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。

六本木商店街振興組合
理事長 臼井 浩之

金賞 『涼』 太田 洋之
金賞 『Xmasツリーの下で。』 赤羽 洋
金賞 『晩秋の八本足』 駒井 洸己
銀賞
『透明人間』
岩見 雄次
銀賞
『舞い落ちた色紙』
土屋 正子
銀賞
『アートな緑道』
川口 忠男
銀賞
『六本木サイレントナイト』
白井 俊明
銀賞
『アート作品制作中』
米倉 辰雄
六本木ヒルズ賞
『ボクたちも写すぞ』
田中 和夫
東京ミッドタウン賞
『涼を求めて』
鹿島 秀夫
 
港区長賞
『雪の街』
鈴木 和夫
富士フイルム賞
『天井に泳ぐコイ』
樗沢 竹雄
商店街理事長賞
『スマホに夢中』
吉野 宏映
優秀賞
『泉』
岩見 雄次
優秀賞
『冬日影』
川崎 彰典
優秀賞
『かくれんぼ』
平野 昌子
優秀賞
『準備着々』
清水 進
優秀賞
『光芒降り注ぐ』
吉田 傑
優秀賞
『私も入れて』
多和 裕二
優秀賞
『水底を泳ぐ人影』
立川 明
優秀賞
『初夏の雨』
多和 裕二
優秀賞
『カラーバリエーション』
鹿島 秀夫
優秀賞
『PERFORMER』
清田 道子
優秀賞
『光』
秋元 孝光
優秀賞
『難解なアート』
古屋 勝敏
優秀賞
『幸せリング』
川崎 彰典
優秀賞
『乾杯』
岡崎 宏明
優秀賞
『毛利庭園に降る雪』
齋藤 力
優秀賞
『グラデーショングラス』
山田 圭介
優秀賞
『岐路』
飯野 佳代子
優秀賞
『せせらぎを聞きながら』
田中 和夫
優秀賞
『ショーウィンドーの小宇宙』
飯野 佳代子
優秀賞
『紅一点』
秋元 孝光
優秀賞
『ハロウィンの思い出に!』
上原 正行
優秀賞
『リフレクション』
能登 正俊
優秀賞
『インターナショナル』
山田 圭介
優秀賞
『小さなフラガール』
平野 昌子
優秀賞
『可愛いお客様』
田辺 謙一

"六本木の素顔を自由な視点で切り撮る"をテーマにした六本木フォトコンテスト。第11回目の今年も、例年以上に個性的な魅力あふれる作品ばかりが多く寄せられました。  

今回のグランプリとなったのは「小さな水族館」。アクリルの水槽越しに子供達が歪んでまるで人魚のように見えるところを、大きく捉えるのではなく絶妙なフレーミングで切り取ることによって、逆に幻想的で広がり感のある作品になっています。この一枚に作者のセンスのよさが凝縮され、起こりうる効果に対する視点がとても素晴らしく、グランプリに最もふさわしい作品だと感じました。  

金賞には作者の意思が強く伝わってくる三作品が並びます。「涼」は、溢れ出す水模様が美しく、子供の楽しげな表情を想像出来る構成がとても独創的です。ダイレクトではありませんが、むしろ想像力を掻き立てるおもしろい作品となっています。「Xmasツリーの下で。」は、西洋のクリスマスツリーが赤白黒に彩られている下駄の鼻緒のような素材感によって表現されていて、日本のお祭りの様な雰囲気の中にも関わらず、誰も鑑賞せずにもたれかかって腰掛けているところを上から上手く切り取ったとてもユニークな作品です。「晩秋の八本足」は、どこか懐かしいクラシカルな雰囲気の作風なのに、最近の高性能カメラが夜空まで明るく映し出されている作品です。  

銀賞はそれぞれにひと工夫が感じられる作品ばかりです。「アート作品制作中」は子供の一所懸命な姿を上手く切り取っていてとても雰囲気が出ています。「透明人間」は、下の女性が浮遊する透明バルーンの影のように見える構図がとてもユニークです。「舞い落ちた色紙」は、舞い落ちるカラフルな短冊を求める少年の手元のボールと足元が上手くぶれていて、躍動感が出ている作品です。「アートな緑道」は、日頃何気なく通っている街角の風景が上手く切り取られており、作者の高いセンスが感じられます。「六本木サイレントナイト」は、積もった雪で上手く静寂を引出し、昼間の喧噪からは想像出来ない夜の六本木の姿を写しています。    

スマートフォンの普及で誰でも簡単に綺麗な写真が撮れる時代になりました。今まで見過ごされていた風景や一瞬が、写真として残る時代となり、大きな一眼レフカメラをしっかりと構えて撮影している作品から、スマートフォンで切り取られたスナップ写真まで多様な作品の応募をいただき嬉しい限りです。これからもより多くの方々が、このまちの魅力を感じながら自由な創作活動を続けていただくことを期待しています。

審査委員長 写真家 立木 義浩